特定非営利活動法人 患者のための医療ネット(PMネット) 患者の権利部会 

               2002.8.31開設 2005.10.18最終改訂 
since 2002-08-31

部会紹介
 患者の権利に関する問題についての検討、情報交換、意見交換等を行います。(なお、医療事故や医療の質も患者の権利に関係しますが、医療事故の問題は医療事故部会で、医療の質の問題は医療の質部会で扱います。)
 使用メーリングリストは、pm-kenri です。座長(管理者・司会者)は、石井麦生研究員(弁護士)です。
 部会の構成・運営等について理事会により変更されることがあります。実名での参加を原則としています(理事会がやむをえないと判断した場合には筆名で参加できます)。
 正会員は、現在のところ、入会時に原則としてこの部会に登録しています。
 賛助会員は、申込みによりこの部会に参加することができます。なお、言わば「顔が見える場」での意見交換等を予定していますので、参加後は、あいさつメールの投稿のほか、積極的な発言をお願いします。
 申込先は、pm-jimu2★yahoogroups.jp(★の部分が@になります。) (会員の氏名、メールアドレス、参加したい部会名を明記してください。)です。

基礎資料の紹介
 患者の権利についての基礎資料を紹介します。

<全般>
 まず、日本のものとして、患者の権利法をつくる会のサイト(http://www02.so-net.ne.jp/~kenriho/)内に、
◆患者の諸権利を定める法律案要綱
 (1991年7月30日発表、1993年11月1日一部改訂)
 http://www02.so-net.ne.jp/~kenriho/kenriho/draft.html
があります。

 この解説として、医療事故情報センターのサイト(http://www3.ocn.ne.jp/~mmic/)内に、
◆患者の権利法条文解説(森谷和馬弁護士)
 http://www3.ocn.ne.jp/~mmic/015kennrihou.htm
があります。

 また、東京都立病院につき、東京都病院経営本部のサイト(http://www.byouin.metro.tokyo.jp/osirase/houkoku.html)内に、以下のものがあります。
◆都立病院の患者権利章典
 http://www.byouin.metro.tokyo.jp/osirase/hokoku/kenri01.html
◆「都立病院の患者権利章典」東京都立病院倫理委員会報告(概要)
 http://www.byouin.metro.tokyo.jp/osirase/hokoku/kenri02.html
◆「都立病院の患者権利章典」東京都立病院倫理委員会報告 [PDF] (1.1MB)
 http://www.byouin.metro.tokyo.jp/osirase/hokoku/kenri.pdf

 そのほか、世界医師会(WMA)の宣言として、日本医師会のサイト(http://www.med.or.jp/)内に、
◆患者の権利に関するWMAリスボン宣言
 (1981年9月/10月、ポルトガル、リスボンにおける第34回WMA総会で採択
 1995年9月、インドネシア、バリ島における第47回WMA総会で修正)
 http://www.med.or.jp/wma/lisbon.html
があります。

 また、患者の権利オンブズマンのサイトhttp://www.patient-rights.or.jp/)内に、
◆ヨーロッパにおける患者の権利に関する宣言
 患者の権利に関するヨーロッパ会議 1994年3月28日〜30日 於アムステルダム
 世界保健機関 ヨーロッパ地域事務所
 (患者の権利法をつくる会訳)
 http://www.patient-rights.or.jp/shiryou1.htm
があります。

 さらに、患者ー医師・医療機関間の契約関係につき、次のものが参考になります。
◆医療契約書モデル(名古屋弁護士会)
 http://www.nagoya-ben.or.jp/newp/frombars/topics/61folder/model.html
 http://www.nagoya-ben.or.jp/newp/frombars/topics/61folder/panf.txt
 http://www.nagoya-ben.or.jp/newp/frombars/topics/61folder/riyuu.html

<診療情報の開示関係>

 カルテ等(医療記録)開示の法制化をめぐっては、厚生省の「カルテ等の診療情報の活用に関する検討会」報告書(1998.6)が、「医療の場における診療情報の提供を積極的に推進するべきであること、また、今日、個人情報の自己コントロールの要請がますます強くなり、行政機関に限らずあらゆる分野においてその保護対策の充実が図られていること等にかんがみると、法律上開示請求権及び開示義務を定めることには大きな意義があり、今後これを実現する方向で進むべきであると考える。」などとしました。
 しかし、その後に日本医師会等の強い反対のため、医療審議会で法制化の方向になりませんでした。
 それでも、国立大学病院における診療情報の提供に関する指針(ガイドライン)(1999.2)、日本医師会の診療情報の提供に関する指針(1999.4)、都立病院における診療情報の提供に関する指針(ガイドライン)(1999.9)などにより、一定の範囲で診療情報の開示が進む方向になりました。また、地方自治体の病院では、情報公開条例により開示を受けられる場合があります。
 しかし、遺族に開示請求権が認めようとしない例があるなど不備が指摘されています。
 将来的には医療記録開示法などによる立法措置が必要でしょう。また、カルテ開示に消極的な医療機関については、患者が受診しないようにすることによって、淘汰されていくことが必要でしょう。
 なお、医療事故の場合(医療事故の疑いがある場合を含む)は、原則として、医療機関による診療情報の提供手続によるのでなく、裁判所による証拠保全手続を利用するべきでしょう(改ざん、後日記載などの危険を防止するためです。)。

 以下のサイトが参考になると思います。
◆厚生省:「カルテ等の診療情報の活用に関する検討会」報告書(1998.6)
 http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1006/h0618-2.html
◆厚生省:医療審議会・総会議事要旨(1998.11.9)
 http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s9811/s1109-1_10.html

◆国立大学病院における診療情報の提供に関する指針(ガイドライン)(1999.2)
 (大阪大学医学部附属病院のサイト)
 http://www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/guideline/
◆都立病院における診療情報の提供に関する指針(ガイドライン)(2000年4月)
 http://www.byouin.metro.tokyo.jp/osirase/hokoku/jyouhou.htm
◆日本医師会 診療情報の提供に関する指針(H.11.4)
 http://www.med.or.jp/nichikara/joho/joho.html

 また、
◆医療情報の公開・開示を求める市民の会
 http://homepage1.nifty.com/hkr/simin/index.htm
のコンテンツが参考になると思います。

 レセプトに関しては、以下の本が参考になるでしょう。
●勝村久司 『レセプト開示で不正医療を見破ろう! −医療費3割負担時代の自己防衛術』
(小学館・小学館文庫 2002年4月刊行 \533(税別))
●勝村久司 『レセプトを見れば医療がわかる』
(メディアワ−クス 1999年1月刊行 \1,800(税別)) 

<患者のプライバシー関係>

 各人の医療情報(病名、診療歴、遺伝子情報など)は個人情報の中でも「センシティブな情報」(知られたくない情報で慎重な扱いが求められる情報)です。
しかし、その保護は十分でありません。
 例えば、
 * 1999年9月に、和歌山県立医科大で約1500人分のカルテが記録されたとみられる光ディスクが紛失し、流出データの一部とみられる内容がインターネットのホームページで公開されていたと報道されました。
 * 1999年11月に、関東地方の約300人の氏名、住所、年齢、電話番号と病歴(子宮がん、精神分裂病、アトピー性皮膚炎など)がセットで、薬局や健康食品販売会社に販売されていたと報道されました。
 *2000年5月には、厚生省が行う「患者調査」の調査票のコンピューター入力を請け負った会社が、契約に反して外注に出し、患者の生年月日や病名などを
記載した調査票1286枚が紛失したと報道されました。
 *1999年から2000年にかけて、東北大学の医師グループが約2500人につき、国立循環器病センター(大阪府吹田市)が約5000人につき、九州大医学部第二内科が約
2000人につき、健康診断で採取した血液を受診者に無断で遺伝子解析をしたとの報道がありました。

 秘密の保護という点からは、現状では、医師等には秘密漏示罪(刑法134条)がありますが、医療従事者の中には、また、医療機関の事務職員、医療保険担当者などについては守秘義務が定められていない場合があります(公務員の場合は一定の規定があります。)。
 また、電子カルテの利用や診療情報のネットワーク化が今後進んでいくと予想されるが、プライバシー保護策が重要な課題となります。
 そのほか、疫学の領域では、多くの国民は実態をあまりよく知らないと思われますが、「地域がん登録事業」として33道府県・1市において、がん患者の個人情報が本人の承
諾なく収集・利用されています。
 また、個人に合わせた医療として遺伝子診断・遺伝子治療が今後飛躍的に進展していくでしょうが、この分野でどのように個人情報を保護していくかが大きな課題となるでしょう。
 政府は個人情報保護法の制定を準備していますが、その中で医療情報がどのように扱われることになるのか、あるいは、今後の個別法でどのように対応していくかなどが重要な課題でしょう。

 以下のサイトが参考になるでしょう。

◆医療分野における個人情報保護について(厚生省、2000.2.16)
(第3回個人情報保護法制化専門委員会議事要旨 資料2)
 http://www.kantei.go.jp/jp/it/privacy/houseika/dai3/3siryou2.html
 厚生省(当時)の基本的な考え方が示されていると言えるでしょう。

 また、藤田康幸研究員(弁護士)の次のサイトも参考になるでしょう。
◆医療とプライバシー
 http://www.ne.jp/asahi/law/y.fujita/med/privacy/